March 14, 2011

自粛なんて不要、こんな時だからこそ自然に生きる。東北地方太平洋沖地震のニュース報道で思う。

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3月11日に東北地方太平洋沖地震が発生してから、ニュースは地震一色。

でも、「不謹慎」「自粛」がちょっと過剰な気がして、なんか違和感も感じる。
被災してない人が本当にするべきことは何なんだろう。

できることは、自然に生きることじゃないだろうか?

関西大震災で被災

地震の映像は、関西大震災を思い出させる。
僕が関西大震災を経験したのは大学1年生のとき。
冬の試験が始まるときだった。

大学が大阪の高槻で、家は兵庫県の西宮だから、
家は被災したけど、学校はほとんど影響がなかった。

オヤジは大工で、地震の前の年にたまたま家を建て直していた。

その家は、半壊した。

まわりの家はほとんどが全壊で、隣のおばあちゃんの家は壊れて、僕の家に寄りかかってきていたので、
オヤジと一緒にハンマーで壊した。

2週間ぐらいしたら、辺り一面がサラ地になって、僕の家だけがポツンとある状態になった。

地震のときに、タンスの下敷きになった母親は怪我をして、病院で頭を縫った。

オヤジが母親を病院に連れて行っている間、僕は興奮した犬2匹を家に入れて、
妹2人と一緒に、食器が飛び散り、血だらけだった部屋を片付けて、病院に行った。
少し明るくなってきた早朝の病院は大混雑で、悲しみで溢れていた。

電気、ガス、水道は全く使えなくて、移動もできない。

特に水は長い間使えなかった。

原付の後ろに一輪車をくくり付けて、後ろにたくさんタンクを乗せて、
走り回って、水を確保して、自宅の風呂場に水を貯める。

湯は沸かせないし、水は貴重だから、タオルを水で濡らして体を拭く。

そういう生活が長い間続いた。

地元では、友達も亡くなって悲惨だったが、数ヶ月して学校に行くと、
何事もなかったかのような日常があった。

大学と自宅の間は電車で1時間30分。たったそれだけの距離で全く状況が違った。

大学1年生だったから、大阪の友達は、スキーやスノボーに行ってた。
別に不謹慎だとは思わなかった。
関西大震災のとき、東京はここまで反応してたんだろうか?

何か力になりたくて、交通手段を駆使して被災地にやってきた大阪の友達は、
自分の無力さを痛感し、何もできなかったと悲しんだ。
外野は当事者にはなれない。

でも、悲しむ必要なんかないと思ってた。

大阪の友達が、スキーに行ってても、被災地にやってきてても、僕は何も感じなかった。
自分のことで精一杯で、生きるために生活してた。

家が落ち着いたら、オヤジと一緒に家を壊したり、屋根にビニールシートを張ったりした。
高いところが苦手な人は足場の悪い屋根にビニールシートを張るのは怖い。
余震も来るからすごい神経を使う。

屋根から落ちて、怪我する人もいた。

仮設住宅を作ったりして、復旧のための日々を過ごしていたら、あっという間に4月になり、新学期が始まった。

今思うと、あの経験は僕に大きい影響は与えたと思う。

生活水準なんてどうとでも変えられるし、水、ガス、電気がなくても多分パニックにならずに生活できる。

淡々と生きる。

節電は日常になってる。
コンセントの元栓を切るだけ。


災害が起きてもそこに人の繋がりがないと、リアリティがなく他人事になってしまう。

その後も、大きな災害があった。

スマトラ沖大地震のプーケットの地震、新潟県中越沖地震、アメリカのカトリーナもすごかった。

現地支援に行く友達もいたが、被災地に仲間がいないとどこか他人事になってしまう。

テレビの向こうの出来事なのだ。

リアリティがない。

でも、そういうものだ。

世の中の問題すべてに反応してたら、大変だ。

そういうとき、イエローモンキーのJAMを思い出して、複雑な気持ちになる。

世界では、どこかで悲しみが生まれている。

社会起業やプロボノという言葉に僕が反応したのは、震災を経験していたからかもしれない。


地震が起きた

3月11日に大きな地震があり、東京の交通手段はストップして家に帰れなくなった。

海外の友達からも心配するメッセージをもらった。
暖かいメッセージはやっぱり嬉しい。
でも、東京は被災地じゃない。何をそんなに過剰反応してるのだ。
大変なのは東北だ。

関西との違いは地震規模だけでなく、津波や原子力発電所問題が起きたことだ。
ニュースを見ても、何もできない。悲しい気持ちが生まれるだけ。


本当に伝えるべきことは何か?

地震ニュースを見てると、いろいろ思うところが出てくる。
不備を責めずに、協力しましょうや。

僕は夜の移動はすごい危険と思うから、深夜に電車で家に帰るのは止めたほうがいいと思う。
途中で余震が来て、電車がこけたりしたら最悪やし、夜に停電になったら本当に暗闇だ。
パニックが起きる。
移動するのは絶対太陽がでているときのほうがいい。

電気、ガス、水道なんて昔はなかった。
暗くなったら寝ればいい。
自然に逆らって生きるからエネルギーを使う。

JRがすぐに当日の電車ストップを発表したのは、
考え抜いてのことか、やる気の問題かは知らないけど、あれはよかったと思う。

他の路線が深夜に運行再開して、それにみんなが駆け込んでいたのは、ちょっと怖い。
家族や大切な人に会いたいとか、いろんな感情があるのは分かるけど、やっぱ夜の移動は危険だ。

一方で、ニュースになっている大混雑の渋谷駅の裏では、普通に居酒屋で飲んでいるオヤジたち。
それが現実。

出来事への関わり方は、その人の人間関係を反映しているだけで、ハッピーに生きている人に悪意はない。


震災の経験者としては、今回の地震は非常にショックだし、悲しい当時を思い出してしまう。
ネットのインフラは昔より格段に進歩してるし、過去から学んでいる部分もたくさんある。
情報収集の利便性はあきらかに上がってる。でも、逆に情報過多で過剰反応している部分もあるようにも感じる。

それに、Twitterがどんなに便利でも、現場にはそれほど役立ってない気もする。
動物園の動物は移動できず、他の動物の状況は分からない。
でも、外の人は見守っている。
そんな風に見える。

僕は震災したときに、関係ない人がウロウロしてると、見世物のようでイヤだった。
現場の地理など詳細情報がないと、現場では役には立たないし、
遠いところから、詳細な情報をいちいち知っても何もできなければ意味がない。

だから、騒がずに、各自ができることをするだけ。
僕はそれがいいと思ってる。


僕らにできること

被災してない僕がすべきことは何か?

ニューヨークのテロのときに、ダウンタウンで生活していた人のメールに共感した。

当時の市長のスローガンが「自粛しないで、観劇、外食をして街を支えよう!」という考え方だったらしい。
出来る限りフツーのことをして、不要なモノを買い、外食して、経済を支える。

これを今の日本で主張すると、えらいバッシングされそうですが、僕はこのポリシーのほうが腑に落ちます。

東北の経済が戻るには何年もかかるだろう。
その間に、自粛自粛で、他の地域が経済活動をとめてしまうと、日本は衰退する。


被災はアンラッキーな天災でしかないので、どうしようもない。
被災者の悲しみは、被災してない人には取り除けない。

僕の悲しみを誰かが取り除けるものではないように、
彼らの悲しみも僕は取り除けない。

結局、問題とは当事者が乗り越えるしかない。


そして、親切心は余計なおせっかいにもなり得る。

被災者が求めているものは何だろうと、被災したときの立場で考えると、
普通に接してくれることと、復旧させるためのお金じゃないかと思う。
もちろん、直近では物資が必要だが、個人ではどうしようもない。

東北の人たちはほんとうに大変だと思う。
でも、悲しみを連鎖させて、自粛することはやっぱりちょっと違うと思うな。

いつも通り、楽しく生きたほうがいいんじゃない。


僕にできること

そして、僕は、命あることに感謝して、
僕のできることをコツコツを積み重ねるのみ。

もし、震源地が東京なら死んでいたかもしれない。

たまたま生きてる僕は、僕の出来ることをする。

僕は僕の周りをケアする。それしかできない。
残念ながら、手の届かないところには無力なのだ。


社会問題も同じ

世の中には、さまざまな社会問題がある。
でも、ニッチだから今回のように取り上げられることはまずない。

人々は、社会問題に他人事なのは、それらの問題がその人とリンクしてないからだけ。

知らないし、関係ない。

ただ、それだけのこと。

それでいいと思う。

人はその人のコミュニティを持っている。
他人がとやかく言うことでもない。

自分や身の回りの人の安全がもちろん第一だけど、こんなときだからこそ、
ノー天気に生きてもいいだろうし、楽しく日々を過ごせばいいと思う。

「自粛」「不謹慎」という気持ちはすごくよく分かるけど、もうちょっと広い視野で、
こんな時だからこそ楽しいことを考えていたい。

必要最低限のことをしっかりしてたら、後は普通でいい。

風呂に入ったら次に入るまで水を残して非常時に備え、節電して、お互い助け合って、普通に生活すればいい。

水に溺れて、一番よくないのは、パニックになって、溺れるケース。

自然な状態が一番強い。

ロシア軍隊格闘技のシステマの考え方です。

どん底に落ちたら、後は上がるだけ。
前向きに考えていきましょい。

日本人は普通に助け合える素晴らしい人らと思います。
下のページとか見ると感動してしまいます。
こういうときこそ、自然で、恥ずかしくない行動をしましょう!
日本人のモラルに世界が驚く

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コメント (4)
ケニー:

素晴らしいです。
阪神の時はあなたよりはもうちょい離れたとこすんでましたが、まぁいろいろありました。
いまは東京に住んでますが、今回の件での世の中の反応に対してなんだかもやもやと感じてました。
まさしくこういうことをぼくも感じてるんやと思います。
実体験した人にしかわからないことはあるんだと。

さとう:

確かにそうかもしれん。と思った。
大学一年の時、唯一被災地で直接関わりのあったramenさんがあまり悲愴な感じじゃなかったので、自分の中ではあまり自分ごとでなかった。

自分や家族があそこにいたら、と考えると本当に恐ろしいけど、
中途半端な関わりはかえってじゃまなのかも。

せめて募金くらいでお手伝いします。

中谷よしふみ:

地元西宮の市会議員の今村岳司さんのブログが
同じ被災経験者としてすごく共感します。彼は元リクルート営業で、「セクシーな政治」をキャッチコピーに政治家になり、金髪でチャラい感じで、言いたいこと言うタイプだったんですが、久々にサイトを見たら、政治家な顔になってました。
確か、昔にインターンさせてくれとメールして、スルーされたように思う。笑

http://xdl.jp/diary/index.html#20110313

中谷よしふみ:

> ケニーさん
共感していただいてありがとうございます。
というか、僕は同じ会社で働いてるものですよ。笑
ネイビーの技術系の担当してますー

> さとうさん
さとう、さとう?大学一緒?
え、誰だろ。めちゃ気になる。

被災して大変だったけど、悲壮感はあまりなかったかも。なんか粛々と生活する感じやったわ。

かかわりがなくて他人事だと、ムカつくと言うより、巻き込まれなくてよかったね。という感じ。

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